シミの種類によってレーザー治療と外用薬を使用する

メラニンを少なくしてシミをとる外用薬

シミ治療には、外用薬(軟膏)、レーザー、ケミカルピーリング、IPLなどがありますが、最初は外用薬を使用するのがふつうです。
 
外用薬は、主にシミの原因であるメラニンに働きかける薬で、次の3種類があります。
 

トレチノイン

表皮細胞は、基底層で生まれ、徐々に押し上げられていって角質になり、古くなると垢となってはがれ落ち、新しい細胞と入れ替わります。
 
このターンオーバー(新陳代謝)には約4週間かかります。
 
トレチノインには、基底層で細胞を増殖させる働きがあるため、細胞はどんどん押し上げられていきます。
 
そのとき、細胞は周囲に沈着しているメラニンを取り込んで一緒に上がっていき、3~4週間でメラニンを排出させます。
 
この作用は、シミだけでなく、シワやニキビにも効果をもたらします。
 
トレチノインは、私たちの血液中にもわずかながら存在している物質ですから、これによってアレルギー反応を起こす心配はありません。
 
【リスク】
治療中は皮膚が赤くなったり、角質がポロポロはがれることがあります。医師は経過をみながら薬の種類を変えることもありますので、しばらく通院して、診察を受ける必要があります。
 

ハイドロキノン(ヒドロキシン)

美白の特効薬とも呼ばれる成分です。強い漂白作用があり、メラノサイトでメラニンが生成されるのを抑える働きをします。
 
メラニンを追い出す働きをするトレチノインと、メラニンをつくらせないハイドロキノンを併用することによって、表皮全体がメラニンの少ない、透明感のある皮膚によみがえらせることが可能になるというわけです。
 
【リスク】
まれに肌の色が白く抜けてしまうことがあります。この薬を使用中は、サンスクリーン剤による十分な紫外線ケアが必要です。
 

 

ビタミンC

ビタミンCには紫外線によって発生した活性酸素を抑制して、シミを予防したり、肌の炎症を抑える働きがあります。
 
ビタミンCそのものは安定性に欠けるため、ローションやクリームタイプのビタミンC誘導体(ビタミンCが肌に浸透しやすいように開発された物質)が使われます。
 
ビタミンCの場合は、内服薬が用いられることもあります。
 
【リスク】
ビタミンCは肌を乾燥させるので、保湿剤と併用します。


 

外用薬の治療期間

トレチノインによる治療スケジュールは、2週間に1回の通院で、8~12週間で終了するのが一 般的です。
 
改善が認められれば、その後は、月に1回程度の通院をしながら、患者さんが自宅で外用薬によるアフターケアを続けていくことになります。
 

 

レーザー治療は、短期間でシミを消せるのがメリット

レーザー治療は、エネルギーの強い光線を色素細胞にピンポイントに照射し、メラニンを破壊することでシミやソバカスを取り除く方法です。
 
健康な皮膚を傷つけることなく、短期間で効果が現れるのがメリットです。
 
レーザー治療は、どんなシミにも有効というわけではなく、効果がないシミもあります。
 
したがって、医師がシミの種類を識別して、レーザー治療を行うかどうかを判断します。
 

 

レーザーの種類とそれぞれの特徴

レーザーにはいくつかの種類があり、肌の健康状態や症状に応じて使い分けられています。 次の3種類は、シミ治療に用いられる代表的なものです。
 

Qスイッチルビーレーザー

このレーザー光が吸収しやすい色は、青と黒なので、青あざ(青い太田母斑)や黒いシミの治療に効果があります。入れ墨の消去にも用いられます。
 

Qスイッチアレキサンドライトレーザー

メラニンを吸収させることでシミを薄くします。老人性色素斑や青あざに有効です。
 

Ndヤグレーザー

老人性色素斑、青あざなどの治療に用いられます。ルビーレーザーより皮膚の深部までレーザー光が到達するのが特徴です。
 
レーザー治療の費用は、1か所につき5千~3万円程度が目安です。シミの大きさ、濃さ、個数、使用するレーザーの種類などで異なります。
 
アフターケアに用いる外用薬の料金も加算されます。なお、保険は適用されません。
 
【リスク】
照射するときにパチッとゴムで弾かれたような痛みを感じることがあるので、麻酔テープやクリームを使用します。
 
治療後は、レーザーを当てた部分が軽いやけどをしたような状態になり、1週間後にはかさぶたとなってはがれ落ちます。
 
その間、皮膚の保護のためにテープをはることがあります。入浴やメイクは当日から可能です。
 
アフターケアで最も配慮したいのは、紫外線対策です。レーザー治療後はとくにダメージを受けやすいので、外用薬のトレチノインやハイドロキノンで、色素沈着を予防することが大切です。
 

 

レーザー治療が有効なシミと向かないシミ

シミの種類の中でもレーザー治療が効果を発揮するのは、老人性色素班や遺伝性のソバカスです。
 
色素沈着型化粧品皮膚炎や肝斑は、レーザーの照射によって、かえって色が濃くなることがあります。
 
ただし、低出力のレーザーを用いれば改善させることも可能です。

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